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ベルを鳴らせ
これもまた数日前のお話。
いい加減、サイトの方向性を軌道修正しなければとは思っているのですが、いかんせんネタ切れ。故に、僕の思考ベクトルが最も向かいやすいほう、つまりはオタネタとなってしまうわけです。明日も休日なので、また同じような内容になってしまいそうでちょっと怖い。というか、恐らくなるでしょう。
MAID IN CAFEに行ってきた。ひとりで。
ここは初めて。
他のメイド喫茶スポットから若干離れており、またこの店がある通りはサラリーマンとか学生とかオタっぽくない人が比較的多い。まぁ人通りは少ないのだけど。
人通りが途絶えたことを確認し、ケータイから「チュドーン!」とかいうバカみたいな効果音を大いに響かせながら記念に写真を撮った後、店へと入るべく地下へと続く階段を下りた。ちなみに階段横の壁は総鏡張りになってます。一応身だしなみチェック。
階段を少し下りると、向かう先に徐々にメイドさんの足らしきものが見えてきた。足先の方向からこっちを向いているのがわかる。おぉっ お出迎え完璧。軽くお辞儀をされながら『お帰りなさいませ』といわれる。階段を下りて、手前からキッチン、喫煙席、レジ、禁煙席という配置。禁煙席のほうにはシャンデリアがあったりする。天井は低め、照明はほどよく暗め、BGMにはクラシックがかかっていた。バッハだかなんだか。
タバコを吸うことを告げるとキッチン真横の喫煙席へと通された。階段がよく見えるなぁ。
しばらくして、メニューと灰皿とおしぼりと水(レモン絞ってる?)を持ってメイドさんがやってきた。そしてメニューの頼み方、会計の仕方等をあらかた説明してくれる。といっても長いものではない。簡単なことだ。要は、
お呼びの際はそちらのベルをお鳴らしください
ということだ。
しかし、…………ベルか。鳴らすのか。チリーンって鳴らすのか。昔、古いヨーロッパ映画かなんかでヒゲはえた貴族なオッサンがそんなことしてるシーンを見たことがあるな。その場面を僕の顔に挿げ替えてみて、もう一度そのシーンを思い浮かべてみる。
(;´∀`)・・・うわぁスゲー痛ぇ・・・
あまりにも自分には似合わない。何様のつもりで僕はベルを鳴らせばいいのか、とか思ってしまう。
オーダーはもう店に入る前から紅茶って決めてたのだけど、ベルを鳴らすというその行為ができないままに5分ほど経過する。その間、僕はタバコも吸わずメニューを片手にひたすらベルを眺めていた。鳴らせねーYO!
直接言おうかなとも思ったが、呼ぶときはベルを鳴らすというルールがある以上それを破るのはアンフェアだし。いい加減これ以上メニュー持ってるだけってのも不自然だし。
勇気を振り絞ってベルを手に持った。5秒ほどそのまま静止。葛藤。やっぱ無理。
自己暗示をかける。
「オレ、風鈴。オレ、ただの風鈴。オレ、風鈴。……鳴ります」
そして手首のスナップだけをきかせベルを軽く振る。
チリィィィーーン!!
音がデケ-wwヘ√レvv~(゚∀゚)─wwヘ√レvv~─ !!
即座にベルを手全体で覆い、音を圧殺する。で、しこたまキョドる。
あまりにも腰抜けすぎて情けない自分自身が。
そして、何かをやり遂げた後の虚脱感とまだ会計の際にももう一度ベルを鳴らさなければならない絶望感に苛まれながら、メイドさんに紅茶を頼んだ。¥390。お得な値段設定ですな。
改めて周りを見渡すと僕以外にはサラリーマンっぽい男性客一人しかいなかった。平日の午後4時などどこも同じようなものか。まぁ少ししたらだんだんとお客さん入ってきたけど。見た限りでは、一人で来る人が多いみたいだ。そして皆示し合わせたかのように全ての人が禁煙席へと行く。喫煙席は僕の貸し切り状態。メイドさんは2人いた。接客は非常に「おしとやか」というか落ち着いた感じ。逆にメイドさん同士でしゃべってるときはそこらの女の子っぽい感じで、なんともいえず好ましいと思った。いい店だな、と。また、メイドさんは2人とも違うのを着ていたので、メイド服には数種類あるみたいである。
ちなみに、ケータイ(au)は圏外もしくは電波0だった。出入り口付近でこれだから、店の奥まで行ったら確実に圏外だろうなとか思ったり。
会計後は店の外まで、つまりは階段の上までメイドさんが見送りをしてくれた。
それ自体はとても喜ばしいことだったのであるけど、階段を上りきってメイドさんに『行ってらっしゃいませ』と言われたところをアパレル系なお姉さんにばっちりと目撃されてしまい、さらに目が合い……。
なんというかもう……|ι´Д`|っ < だめぽ
総括:
ベル鳴らすことに抵抗がない人ならばとてもよい店。値段も他店に比べて安めの設定であるし、店自体も地下にあることから少し喧騒から離れたといった雰囲気。文庫本なんか読みながら落ち着いてコーヒー飲むとか、そんな使い方ができると思った。また行くと思う。