2泊3日拷問ツアー 初日

前日から友人KOJI(コージ)が家に来ていた。
今回の旅行は「2泊3日」ということだけが決定していたので、3日分の荷物は持ってきている。
そして、酒を飲みながら肝心の「行き先」について論議していた。
一瞬で話まとまったけどな。

『ボブよ、どこ行きたい?』
「えー、まあどこでもいいんやけど……強いて言えば東の方に行きたいかなぁ、長野とか」
『OK!じゃあ山口行こや』
「……言ったそばから真逆かよ。何がOKやねん。つーかやっぱ暑いし俺的には避暑地っぽいとこに行きたいんやけど」
『俺はどうしても原爆ドームを見たいねん!』
「山口ちゃうやんけ。まぁ運転すんの自分やから俺は従うしかないけどやー」
『とりあえず下道使ってこうかと思うんやけど、山口まで大体どれくらいかかんの?』
「さぁ、よーわからんけど。高速使ったら8~10時間くらいやと思うで」
『んじゃ、夕方の4時くらいに出よか。それまでダラダラしとこや』
「……ナメてんのかお前は。そんな時間に出たら着くもんも着けへんわ。最悪昼前には出とかな間に合わんぞマジで」
『そーなん?じゃあもう寝なマズイな』

 

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起床AM10:00。
起き抜けに、何かに憑かれたかのようにコージが、

『ストライクフリーダム買わな!売り切れるって絶対。今すぐおもちゃ屋行くぞボブ!』

と、騒ぎ出す。
なんで旅行当日の朝になってまでガンプラを買いに行かねばならないのか理解に苦しむのであるが、 この旅行の運転手である彼の機嫌をこんなところで損ねるわけにはいかないので渋々同行する。で、なぜか僕まで買っていたりする。

結局、旅行に出発したのはAM11:30とか、かなりギリギリな時間になってしまった。
下道使う限り今日中に山口なんか着かんやろうなー、と早くも不安でいっぱいな旅の始まりである。

ちなみに僕の荷物はこれだけ(左図)。
3日分の下着とシャツくらいしか持ってくもんないし、必要なものは旅先で買って捨てればいいし。
まぁこんなもんでしょ男だけの旅なんて。

 

ひたすらに2号線を走り続けること2時間、ようやく垂水区あたりに到着。
その間ずっとタンクトップにサングラス装備だった僕の肌は取り返しがつかないほどに変色しきっていた。
そういえば出掛けにコージが、『お前、上になんか羽織ったほうがええで。タンクトップだけってのはヤバイ』などと言っていた。しかし、 上半身裸でバイク乗るようなヤツが何行ってんだか……と完全に聞き流していたのだが。
なるほど、夏の日差しは確かに凶悪だ。
10分ほど休憩し、時既に遅しであるの十二分にわかっていながらも日焼け止めを塗った後、さらに西へと進軍を再開した。

 

田舎じゃけー

 明石、加古川、姫路、相生、赤穂市と通過。
本当にただの「通過」なわけで、寄り道をするわけでもなし。

いや、まぁね。
時間的にもせっぱつまってたし確かに寄り道してる暇なんかなかったのだけど。加えて、 コージが全くこれらの街に興味を示さなかったのでどうしようもないのだけれど。僕は文句を言える立場ではないのだけれど。
でもなぁ……。
世界遺産の姫路城であるとか、忠臣蔵の大石邸であるとか。明石焼であるとか。
寄りたかったなー。

あぁ、そういえば赤穂市を通過中に2号線沿いに竪穴式住居みたいなのを見かけたのだけど、アレは一体なんだったんだろう。

 

さらに進軍。
備前、岡山、倉敷と通過し、笠岡市に。
やっぱり寄り道はせず、ひたすら通り過ぎるだけの景色。
座り続けるだけの時間。
ぶっ続けで5時間……。

PM5:00を過ぎいい加減腹減ったので、僕としては何か食いたかった。
夕飯前なのでそんな大量に、1食分を食いたいわけではない。
軽く……本当に軽く、オヤツ程度の量でいいのだ。
ちょうどいいことに吉備の近くを通りがかるところだったので、僕は今日初めての我侭をコージに言ってみた。

「キビ団子喰いてーっす。ちょっと寄っていきませんか?」

……却下された。
そんなもん岡山のどこでも食えるねんから後でえーやろ、と。
まーね!確かにそうなんだけどね!
でもそんなこと言ったら大阪にいても食おうと思えば食えるんだけど……。

なんにせよ、空腹のまま進軍続行である。

吉井川

しかし、5時間ただ座ってるだけという行為はかなりの拷問だな、と。

いや、移動が車であるのなら話はだいぶ違ってくるのだろうけど。
バイクで移動ってのはとにかく暇。
なんだかんだでスピード出てるから何か話そうとしても風で声が聞こえないし、 かといって一人でウォークマン聴いてるってのもかなり態度悪いし。
そんなわけで、景色を見ているしかすることがないのである。

さらに、僕らの乗っているバイクにはサスペンションがついていないのだ。
「ついていない」っつーか、車高を低くするために「取っ払った」っつーか。
おまけにシートがめちゃ硬いわけで。
もうダイレクトで尻の穴の奥まで揺れが響いて超イテーってなわけですよ。

ある種エコノミー症候群?

 

ところで、もうPM07:00になっちゃってるわけよ。
飯のことも重要だけど、それよりも何よりも心配なのは今日の宿。
まだ決まっていないのだ。
ちなみにコージは温泉宿を所望だそうなのだが……ナメてるのかテメェはよぉ Σ(´Д`lll)
この時期この時間に空いてるとこがあるとお思いか?
おまけに予算¥7,000??
どこにあるんだそんな格安物件。

神島の夕暮れ

笠原市につき、近くの店(小野酒店)にて近場で宿はないかと尋ねたところ、

『神島のほうならいっぱいあるけぇ、行ってみたらええがよ』 (何弁?)

とのこと。
お礼代わりにヱビスビールを2本購入し、教えられた通りの道順で神島へ向かうと海が見えてきた。
ちょうど夕日が沈んでいくところで、なかなかの絶景。
バイクを停めて浜辺へと下り、とりあえず乾杯。
お疲れー、と。

……疲れるのはこれからだったのだがな。
あろうことかこの野郎、バイクの鍵を落としやがった。
夕暮れの一面貝殻だらけな浜辺で。
もうすぐ夜が来るよママン……_| ̄|○

30分ほど探し回りようやくカギ発見。
つーか本来こんなことしてる場合じゃない。
さっさと宿を確保せねばカラオケでオールなどというしょっぱい事態となってしまう。
地方都市においてはオール営業してる店があるかどうかすら微妙。岡山ともなれば尚更に。
昔、名古屋に行った時、夜中の2時に路頭に放り出され非常に暗鬱とした気分になったものである。
気合入れて早朝5時くらいまで営業しとけやボケナス!と。
そんなわけで急いで宿屋スポットへと向かった。

 

……なるほど、確かに神島には昔ながらの古っぽい旅館がいっぱいあるようだ。
素泊まりもOKらしいので大して値段も高くないのだろう。
しかし、あのやる気の無さは一体どういうことか。

1件目。
『部屋は空いてるけどね。安いのがいいんだったら隣の民宿行けばー?』
僕らはここに泊まりたいんや。
ちゃんと仕事せー。

2件目。
で、さっきの隣の民宿に行ったわけだが。
電気ついてるし入り口のドアの鍵もかかってないし靴も何足かある。
そもそも奥のほうから物音がするし。
絶対誰かいるはずなのだが、「すんませーん」と奥へ声をかけるとピタリと物音が止んだわけで。
居留守かよ。

3件目。
そこから100mほど離れたところにある民宿に移動。
さっき前を通りがかったときは若い客がいっぱい入ってるみたいやったし、田舎の民家っぽい雰囲気もいい感じ。
よしっ ここで決定!
3件目にしてようやく宿ゲットだぜーとか思ってたのだが、しっかり鍵の閉められた扉。
待てよ、ちょっと待てよと扉をガンガン叩きながら「すんませーん」を連呼。
……無反応。

ホンマ、なんやねんこの排他的な島は!

 

PM08:30を過ぎ、このままココに留まっても宿はねーと決断を下し、急ぎ福山市へと向かった。
向かったところで宿はなかったがな。
それにも増して、飯をどうにかしたかった。
まだ今日何も食っていない。
食ってる暇も無かった。
そして今、…………開いてる店が無かった。
いや、ポムの樹とかファミレスとかはやってたけど、

『こんなとこまで来てそんなどこでも食えるもん食うわけにいかんやんけ!他行くぞ』

だそうで。
気にすんなやそんなもん!という言葉を飲み込み、「……だよねぇ」と答える僕。
ストレス溜まるなーこの旅。

 

PM09:30。
ラーメンを食うだけのために尾道に到着。
はじめ朱華園を目指したのだが時間外でやっておらず。
次に途中道に迷いながらもなんとかたどり着いた店は東珍康、頼んだメニューはラーメン定食。
ラーメンと白飯、おかずに厚揚げ、皮(油の塊?)がついて¥650と安い。

有名店なだけになかなか美味かった。むちゃくちゃ腹減ってたしな。
僕は尾道ラーメンてのを初めて食べたのだけど、 ばかでかい背油が大量に浮いているわりにはダシに小魚使ってるせいかアッサリしていて意外だった。
でも正直あの皮(?)は何よ、と。
アレはいらん。
余談であるが、水が止まらないのかガッツンガッツンお玉で蛇口を叩きまくってる厨房の中の人がとても印象的だった。

美味いもん食って腹も膨れ、お互いだいぶ機嫌もよくなった。

『よっしゃー飲むぞボブー!』

とか大いにはしゃぎながら近くにあったスーパーで酒と惣菜を大量に買い込み、 泊まるところとして今まで選択肢にも無かったビジネスホテルにチェックイン。¥5,000。
3時過ぎまでバカみたいにひたすら飲んで、そして寝た。

チェックアウトはAM10:00だ。

投稿者:moblog : 2005年08月11日 14:31

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コメント: 2泊3日拷問ツアー 初日

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投稿者 darkfall gold : 2013年08月10日 23:33

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投稿者 Read More : 2013年08月12日 18:51

Should you be walking alongside the street and someone tries to assault you, shout in a exceptionally loud voice, 'No!' and if there are actually individuals close by, make them aware that you're in peril, in order that they do not misinterpret your predicament. Make it clear you are getting menaced by shouting 'Call the police now! - dial triple zero.' There can be definitely no off-limit places around Melbourne - each of the preferred vacationer places and evening time actions are commonly busy and properly policed. It really is recommended to prevent badly lit streets and parks at evening though.
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投稿者 louis vuitton outlet handbags : 2013年08月14日 19:10

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